一般社団法人 兵庫県造園建設業協会
 
 

 当協会が大変お世話になっている兵庫県園芸・公園協会。 その事務所は
 明石公園内にあります。
 明石公園といえば、桜に包まれた明石城を思い浮かべる方も多いかと思いますが、
 3年後には築城400年を迎え、さらに明石市の市政100周年とも重なり、大きな
 イベントが控えています。

 
 その明石公園、花緑中心にいろんなイベントでお手伝いさせて頂いておりますが、
 この公園の桜が、年々樹勢が弱くなってきているのではないかという課題が
 数年前から検討されていました。
 

 桜の寿命はおよそ60年だとか耳にしたことはないでしょうか?
 植えられて40年を越した頃から衰弱し始め、人の手を入れなければそうなって
 しまうのが一般的らしいのですが、では、全国にある桜の名所はどうしているのか?
 という事で、前置きが長くなりましたが、去る3月2日(木)・3日(金)の2日間、
 当協会技術委員会主催による桜の維持管理について、桜の名所百選でも
 知られる青森県は弘前市の弘前公園にて研修会を実施しました。

 「弘前公園の桜祭り」全国的にも有名で、その開花期はゴールデンウィーク頃。
 兵庫県とは約1ヶ月遅い時期ですが、研修にお邪魔した際に行なっていた作業が
 冬季剪定でした。

 
 

 「桜切るバカ、梅切らぬバカ」、桜は切り口から病気が入りやすいことから俗に
 こう言われるようになったようですが、兵庫でもあまり積極的には実施していません。

 この弘前公園には、2600本の桜の木があり、その65%がソメイヨシノ。
 そのソメイヨシノの日本最古といわれる樹が樹齢134年で、その他100年超えの
 ソメイヨシノが、400本以上もある、これはいったいどうしているのか?

 

 青森といえばリンゴの生産量日本一。 津軽近郊はどこを見てもリンゴ畑。
 弘前の桜の維持はこのリンゴ農家の栽培方法にありました。
 リンゴ農家は、実の収穫の際に樹が高くなってしまうと手間がかかって非効率。
 そこでリンゴの樹に高さを止め、横に枝を伸ばす。さらに剪定により新梢を
 増やすことで実付きの量が増えるなど、いろんな経験が現場で生かされていた
 とのことでした。

 
 

 弘前方式の桜の剪定は、このリンゴ栽培の技法を取り入れ、高さを抑えながら
 普通なら除去してしまうヒコバエなどを残し、絞込み、老枝と入替え更新することで
 長く、しかも花付の良い状態を維持することに成功しているとのことでした。

 
 

 写真でお分かりでしょうか? 花芽が7つも出ているこの状態。眼からうろこの
 技術でした。

 
 

 また、桜には冬の寒肥(開花前)と開花後のお礼肥えが必要であると
 強調されており、毎年続けることで開花量が維持できるもので、一旦、ストップして
 開花量が落ちてしまうと、元に戻すまでに2~3年は掛かってしまう、そういう
 大切な作業であることも、学ばせて頂きました。

 

 今回の研修は、座学、現場視察などその準備に弘前市公園緑地課チーム桜守の皆様に
 大変お世話になりました。 この頁をお借りして改めて御礼申し上げます。

 今回の研修結果から、明石公園の桜が再生できるかどうか、各御担当の
 皆様と協議しながら進めていきたいと思います。