去る10月14日、15日の二日にわたり兵庫県造園建設業協会、神戸市造園協力会の2団体会員において視察・研修を行なった。 14日は、高知県立牧野植物園を視察した。植物を扱うものであれば”牧野植物大図鑑”をめくった経験があるのではないだろうか?造園業を営む私たちもお世話になった植物図鑑の代名詞となっている。 高知生まれの”日本の植物分類学の父”牧野富太郎博士の逝去の翌年、1958年に開園した。 正門を入ると土佐の豊かな自然が再現されており、樹木等の手入れも自然樹形を基本としており切口も見えにくいように剪定しているとの事であった。また草花等の地被植物においても“あるがまま“に配植されており高知の自然を感じる事ができた。また園内には牧野富太郎記念館本館、展示館があり、これらの建築も木のぬくもりを感じることができ自然との調和が取れていた。案内の職員の方が教えてくれたが某高級自動車メーカーのCM撮影の場所にも使われたとの事で、人をやさしく包み込む空間であるからこそ、 そのような活用もされたのではないかと感じた。 |
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牧野植物園-土佐の植物生態園 | 牧野植物園-解説を受ける会員 |
翌日は牧野植物館の隣にある竹林寺を視察。こちらには夢窓国師により作庭されたと伝わっている観賞式の庭園があり、こちらは国の名勝指定をうけている。 その後香川県に移動し中津万象園を見学、こちらは海兵に築庭さたこともあり松が非常に多く、中には樹齢600年とも言われるような松もあり、維持管理の大変さは参加者も一目で分かったのではないだろうか。 |
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中津万象園庭園 | 中津万象園庭園-樹齢600と言われる松 |
最後は国営讃岐まんのう公園をたずね公園担当者の方に園内を案内していただいた。 園内は入門ゲートをくぐるとその先に落差9mの昇竜の滝に圧倒された。力強い水の流れもさることながら、滝石組の迫力にも参加者は目を凝らしていた。 |
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まんのう公園-落差9mの昇竜の滝 | まんのう公園-熱心に説明を受ける会員 |
園路沿いの花壇や芝生広場は発注者と協議を重ね改善してきたとの事で、周辺の穏やかな讃岐の風土との調和を生み出していた。また11月19日より閉演時間を延長し55万級のLEDやスポット照明で昼間とは異なった景観を表現することによって冬の風物詩となり入場者数も上昇傾向が続いているとの事であった。 最後に新たな取り組みとして国営ひたち海浜公園でも知られるコキア(ホウキグサ)を植栽されており斜面の緑と赤のグラデーション色合いに来園者の方も多く集まっていた。 こちらの公園では随所に管理者の創意工夫がうかがえた。また苦労秘話なども直接うかがうことができ非常に有意義な視察となり締めくくることができた。 |
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まんのう公園-コキアの紅葉が美しい | 集合写真 |